シャツを見るとき、僕は「襟の形」に注目します。実はシャツの襟にはものすごくたくさんのバリエーションがあり、時代によって旬なものは変わります。とはいっても、世の男性がよく着るシャツの襟型というのは、ある程度は限られています。多くの男性が、「ボタンダウン型のシャツ」を選びます。
ボタンダウンというのは、既にご存知の方も多いと思いますが、襟の先端をボタンで留めて固定するタイプの襟型です。誰もが一度は着たことのある、もっとも定番的な襟型と呼べます。どこのお店でもボタンダウンシャツは必ずといってもいいほど置いてあります。それだけ日本人男性には馴染みの深いものです。
元々、ボタンダウンシャツというのは競技ポロの際に、襟をしっかりと固定するために作られたものがベースとなって出来ています。そのため、スポーティーな印象が強く、ネクタイを締める際にはあまり向かない襟型と言えます。
このようにボタンダウンシャツというのはカジュアルさの漂うものなので、ノーネクタイの際に用いるのが正しく、ネクタイの時には使わないというのが、オーソドックスな考え方と言えます。それにボタンダウンシャツにネクタイを差し込むと、あまり収まりがよくありません。
よく電車の中で、ボタンダウンシャツにネクタイを押し込み、シャツは第一ボタンを空けて、だらしなく着こなしている方を見かけます。これは経営者の方には絶対にNGです。それだったらネクタイを外してしまった方がよっぽどいいです。
ボタンダウンシャツにはネクタイをしない。これはぜひ覚えておいてください。
ボタンダウンシャツはノーネクタイ用と心得ること
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最初の写真のように、スーツスタイルに合うシャツの襟というのは、セミワイド型になります。襟の開きが少し広めで、ネクタイの収まりも良いです。そして襟の先端がジャケットの襟の下にしっかりと収まるのもポイントです。いつの時代にも変わらない定番的な襟型と呼べます。
一方で上の写真はNG例です。きれいに収まっていますが、ファッションに常識を重んじる人から見ると、やはり違和感があります。セミワイド型を選びましょう。
経営者であればシャツに遊びは一切必要ありません。白や淡いブルーのセミワイド型のシャツを5枚以上は持っておく。これだけでも十分です。もしボタンダウンシャツをお持ちであれば、それはノーネクタイ用にしてしまい、ネクタイを合わせるのは避けるようにしましょう。
歴史とルールを尊重すること
スーツスタイルにはこれまでに積み重ねられてきた「歴史とルール」が存在します。これらをある程度は踏まえておかないと、ビジネスシーンで知的な印象は残せません。一般的な会社員の方であればそこまでこだわる必要はありませんが、このような常識をしっかりと理解している方は、ビジネスで成果を残している方の中には一定数存在することを意識してください。
「便利さ」だけに偏ると、スーツスタイルは一気にバランスを崩してしまいます。ボタンダウンシャツの襟が固定される便利さにとらわれず、ぜひセミワイドカラーを着こなしの中に取り入れてみてください。
ちなみにこのようなシャツは、ユナイテッドアローズやトゥモローランド、バーニーズでは定番で取り揃えていますので店員さんに尋ねてみてください。
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